テイラー展開、マクローリン展開

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テイラー展開

テイラー展開とは

関数を多項式で近似する展開。

三角関数や指数関数など計算が複雑になる式を計算が簡単な多項式で近似することで、計算が楽にでき嬉しいのです。

具体的に関数\(f(x)\) の近似式を以下に書きます。

\(x=a\) まわりのテイラー展開。

\( f(x)=f(a)+f'(a)(x-a)+\displaystyle\frac{f”(a)}{2!}(x-a)^2+\displaystyle\frac{f”'(a)}{3!}(x-a)^3+\cdots\)

\(+\displaystyle\frac{f^{(n)}(a)}{n!}(x-a)^n \cdots\)

展開可能な条件

① \(x=a\) を含む区間で無限回微分可能。

② 剰余項が\(n\) を無限大にしたとき0に収束。

マクローリン展開とは

テイラー展開において\(a=0\) としたものです。

\(e^x\) などはきれいに展開できます。

\(e^x=1+x+\displaystyle\frac{x^2}{2!}+\displaystyle\frac{x^3}{3!}+\cdots+\displaystyle\frac{x^n}{n!}+\cdots \)

\(\sin x=x-\displaystyle\frac{x^3}{3!}+\displaystyle\frac{x^5}{5!}+\cdots+(-1)^n\displaystyle\frac{x^{2n+1}}{(2n+1)!}+\cdots \)

\(\cos x=1-\displaystyle\frac{x^2}{2!}+\displaystyle\frac{x^4}{4!}+\cdots+(-1)^n\displaystyle\frac{x^{2n}}{(2n)!}+\cdots \)

 応用等

マクローリン展開、結構いろいろなところに(証明など)使われてたりします。

\(e\)に関する不等式

\(e^x=1+x+\displaystyle\frac{x^2}{2!}+\displaystyle\frac{x^3}{3!}+\cdots+\displaystyle\frac{x^n}{n!}+\cdots \) で\(x=1\) とすると

\(e=1+1+\displaystyle\frac{1}{2!}+\displaystyle\frac{1}{3!}+\cdots+\displaystyle\frac{1}{n!}+\cdots \)

\(=\displaystyle\sum_{n=0}^{\infty}\displaystyle\frac{1}{n!}\)

さらに、\(\displaystyle\frac{1}{n!} \leq \displaystyle\frac{1}{2^{n-1}}\)

であることを使うと(帰納法で証明可能)

\(e=\displaystyle\sum_{n=0}^{\infty}\displaystyle\frac{1}{n!}\)

\(\leq 1+\displaystyle\sum_{n=1}^{\infty}\displaystyle\frac{1}{2^{n-1}}\)

\(=1+\displaystyle\frac{1}{1-\displaystyle\frac{1}{2}}\)

\(< 3\)

つまり \( e<3\) が示せます。

オイラーの等式

突然ですがマクローリン展開より

\(e^{ix}=1+ix-\displaystyle\frac{x^2}{2!}-\displaystyle\frac{ix^3}{3!}+\cdots\)

\(=(1-\displaystyle\frac{x^2}{2!}+\displaystyle\frac{x^4}{4!}+\cdots+(-1)^n\displaystyle\frac{x^{2n}}{(2n)!}+\cdots)+i(x-\displaystyle\frac{x^3}{3!}+\displaystyle\frac{x^5}{5!}+\cdots+(-1)^n\displaystyle\frac{x^{2n+1}}{(2n+1)!}+\cdots)\)

\(=\cos x+i\sin x\)

\(e^{ix}=\cos x+i\sin x\) が出てくる。

この式で\(x=\pi\) とおくと

\(e^{i\pi}=-1\) が示される。有名なあの等式です。

物理の近似

物理やってると

\(\sin x \simeq x\)

\(\cos x \simeq 1-\displaystyle\frac{x^2}{2}\)

このような近似見たことあると思いますがこれらはマクローリン展開で\(x\) の次数が大きい項を微小として無視したものです。

\(e^x \simeq 1+x\) なども数学ではしばしば出てくると思いますがこれもマクローリン展開です。

極限

\(\displaystyle\lim_{x \to 0} \displaystyle\frac{\sin x}{x}=1\)

これも\(\sin x\)マクローリン展開で\(x\)で割って極限飛ばすと出てきます。

無限等比級数

\(\displaystyle\frac{1}{1-x}=1+x+x^2+\cdots +x^n+\cdots\)

これはマクローリン展開そのものです。

ぜひ、計算してみてください。

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