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目次
複利計算
用語
元金 \(\cdots\) 最初に借り入れた金額
単利 \(\cdots\) 元金にだけ利息がかかる。(⇔複利)
複利 \(\cdots\) 生じた利子も元金に含めていく。(⇔複利)
計算
利子率(年利)\(r\)、元金\(x\)、年数は\(n\)とする。
単利
1年後には、元金の\(x\)円と利息の\(xr\)円の合計で\(x(1+r)\)円になる。
2年後には、元金の\(x\)円と利息の\(2xr\)円の合計で\(x(1+2r)\)円になる。
\(n\)年後には、元金の\(x\)円と利息の\(nxr\)円の合計で\(x(1+nr)\)円になる。
複利
1年後には、元金の\(x\)円と利息の\(xr\)円の合計で\(x(1+r)\)円になる。
2年後には、利子含む元金の\(x(1+r)\)円と利息の\(rx(1+r)\)円の合計で\(x(1+r)^2\)円になる。
3年後には、利子含む元金の\(x(1+r)^2\)円と利息の\(rx(1+r)^2\)円の合計で\(x(1+r)^3\)円になる。
\(n\)年後には、利子含む元金の\(x(1+r)^{n-1}\)円と利息の\(rx(1+r)^{n-1}\)円の合計で\(x(1+r)^n\)円になる。
単利と複利の差額
\(x(1+r)^n-x(1+nr)=x\displaystyle\sum_{k=2}^{n} {}_n\mathrm{C}_{k} r^k\)
\(\simeq \displaystyle\frac{n(n+1)}{2}xr^2\) ※\(r\)が小さい時
72の法則
複利計算において預けた金額が二倍になる年数の概算をする公式、法則。
\(72=(2倍になる年数)\times (年利率(%))\)
理由
\(2x=x(1+r)^n\) が2倍になる時の関係式。対数とって
\(\log 2+\log x=\log x+n\log(1+r)\)
\(\log 2=n\log(1+r)\simeq nr\)
※マクローリン展開 \(\log(1+r)=r-\displaystyle\frac{r^2}{2}+\displaystyle\frac{r^3}{3}-\displaystyle\frac{r^4}{4}\cdots\)で\(r\)が小さいための近似。
利率を%表示(\(N\)%)にすると \(100\log 2=Nr\)
\(100\log 2\simeq 69.3147\simeq 72\)より(72にしたのは、約数が多いから)
\(Nr\simeq 72\)
例
年利4%だと2倍にするのに何年かかるか。
解、\(72\div 4=18\) より約\(18\)年。