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目次
一階線形微分方程式
微分方程式の基本となる一階の線形の微分方程式です。
一階線形微分方程式
\(y^{\prime}+P(x)y=Q(x)\) の形のもの。
この微分方程式で(\(=0\))とした微分方程式は変数分離で解ける。
その解をもとの微分方程式に代入して非同次における答えを出す。
例題
\(y^{\prime}-\displaystyle\frac{y}{x}=\log x\)
解答
同次形
まず初めに、(\(=0\))の形(同次形)を解く。
\(y^{\prime}=\displaystyle\frac{y}{x}\) となり、変数分離で解ける。
\(\displaystyle\frac{dy}{dx}=\displaystyle\frac{y}{x}\) \(\cdots\) \(y\neq 0\)の時
\(\displaystyle\int\displaystyle\frac{dy}{y}=\displaystyle\int\displaystyle\frac{dx}{x}\) \(\cdots\) 両辺積分する
\(\log |y|=\log |x|+C\)
これを解くと\(y=Ax\) (\(A\)は任意定数)(\(y=0\)も成立)
非同次
ここから右辺も考えていく。
\(A\)は任意定数なのでこれを関数 \(A(x)\) とみなす。
\(y=A(x)x\)と \(y^{\prime}=xA^{\prime}(x)+A(x)\) を最初の微分方程式に代入すると
\(xA^{\prime}(x)+A(x)-A(x)=\log x\)
\(A^{\prime}(x)=\displaystyle\frac{\log x}{x}\) となり、この両辺を積分する。
\(A(x)=\displaystyle\int\displaystyle\frac{\log x}{x}dx=\displaystyle\frac{1}{2}(\log x)^2+C\)
答え
\(y=xA(x)=\displaystyle\frac{1}{2}x(\log x)^2+Cx\)
一般解
一般形についても同様に上の手順を辿ると一般解が得られる。
\(y^{\prime}+P(x)y=Q(x)\) の一般解は
\(y=e^{-\int P(x)dx}\biggl[\displaystyle\int\biggl(Q(x)e^{\int P(x)dx}\biggr)dx+C\biggr]\)