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瞬間部分積分(USA式)
高速で部分積分の計算を行う方法です。瞬間部分積分法、USA式とも呼ばれます。
部分積分
\(f(x)\)を微分する側、\(g(x)\)を積分する側とする。指数の正の数は積分回数。(正式な記号ではない。)
\(\displaystyle\int f(x)g(x)dx=f(x)g^{+1}(x)-\displaystyle\int f'(x) g^{+1}(x)\)
\(=f(x)g^{+1}(x)-\biggl(f'(x) g^{+2}(x)-\displaystyle\int f”(x) g^{+2}(x)\biggr)\)
\(=f(x)g^{+1}(x)–f'(x) g^{+2}(x)+f”(x)g^{+3}(x)-\cdots +C\)
という風に計算できる。微分していくと消えるほうを\(f(x)\)にします。
$\displaystyle\int f(x)e^x dx=(f(x)-f^{\prime}(x)+f^{\prime\prime}(x)-\cdots)e^x+C$
$\displaystyle\int f(x)e^{-x} dx=-(f(x)+f^{\prime}(x)+f^{\prime\prime}(x)+\cdots)e^{-x}+C$
という公式も有用です。
例題
1番
\(\displaystyle\int x^2 e^x dx\)
2番
\(\displaystyle\int x^2\sin x dx\)
解答
1番
\(f(x)=x^2\)、\(g(x)=e^x\)と考える。(微分していくと消えるほうを\(f(x)\)にします。)
微分側 \(x^2 \to 2x \to 2\)
積分側 \((e^x\to )\)\(e^x\to e^x\to e^x\)
赤色の部分を掛け合わせる。ただし、符号を交互にすることを忘れないこと。
\(\displaystyle\int x^2 e^x dx\)\(=x^2 e^x-2x e^x+2e^x+C\)
2番
\(f(x)=x^2\)、\(g(x)=\sin x\)と考える。(微分していくと消えるほうを\(f(x)\)にします。)
微分側 \(x^2 \to 2x \to 2\)
積分側 \((\sin x\to)\) \(-\cos x\to -\sin x\to \cos x\)
赤色の部分を掛け合わせる。ただし、符号を交互にすることを忘れないこと。
\(\displaystyle\int x^2\sin x dx\)
\(=x^2(-\cos x)-2x(-\sin x)+2\cos x+C\)
\(=(-x^2+2)\cos x+2x\sin x+C\)