カージオイド 体積

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目次

カージオイド 体積

カージオイドの媒介変数表示を書いておきます。

\(x=r\cos\theta=a\cos\theta(1+\cos\theta)\)

\(y=r\sin\theta=a\sin\theta(1+\cos\theta)\)

 

以下の計算で使用するので、書いておきます。

\(\displaystyle\frac{dx}{d\theta}=-a\sin\theta(1+2\cos\theta)\)

\(\displaystyle\frac{dy}{d\theta}=a(2\cos^2\theta+\cos\theta-1)\)

 

 

カージオイドの記事はこちら(長くなったので分割しました)

カージオイド曲線の面積と長さ
カージオイドとは 極座標表示が\(r=a(1+\cos\theta)\) で書ける軌跡の曲線。 軌跡が心臓の形に似ているため、別名を心臓形という。   イメージ画像(座標目盛りは\(a=1\)の時。)   媒介変数表示   \(x=r\co...

 

\(x\)軸まわり

 

\(0\leq\theta\leq\displaystyle\frac{2\pi}{3}\)の部分の曲線が作る体積から、\(\displaystyle\frac{2\pi}{3}\leq \theta\leq \pi\)までの部分の曲線が作る体積を引くと考える。

※\(x\)軸との交点は、\(y=a\sin\theta(1+\cos\theta)=0\)から出せる。

※\(x\)座標が最小となる点は、\(\displaystyle\frac{dx}{d\theta}=-a\sin\theta(1+2\cos\theta)=0\)から求められる。

 

すると体積は

\(V=\displaystyle\int_{-\frac{a}{4}}^{2a} \pi y^2 dx-\displaystyle\int_{-\frac{a}{4}}^{0} \pi y^2 dx\)

※\(x\)について積分しているので、積分範囲は\(\theta\)ではなく\(x\)に変換している。(\(\theta\)を媒介変数の\(x\)の式に代入すれば出てきます。)

 

\(=\displaystyle\int_{0}^{2a} \pi y^2 dx\)

 

\(=\displaystyle\int_{\pi}^{0} \pi a^2(1+\cos\theta)^2\sin^2\theta\times-\sin\theta(1+2\cos\theta)d\theta\)

※\(y\)や\(dx\)を代入した。

 

\(=\pi a^3\displaystyle\int_{0}^{\pi} \sin^3\theta(1+2\cos\theta)(1+\cos\theta)^2 d\theta\)

 

ここで\(t=\cos\theta\)とすると

\(=\pi a^3\displaystyle\int_{1}^{-1} -(1-t^2)(1+2t)(1+t)^2 dt\)

 

\(=\pi a^3\displaystyle\int_{-1}^{1} (-2t^5-5t^4-2t^3+4t^2+4t+1)dt\)

 

\(=2\pi a^3\biggl[-t^5+\displaystyle\frac{4}{3}t^3+t\biggr]_{0}^{1}\) 

偶関数と奇関数の性質を利用しましたが、分かりにくければ、そのままやっても大丈夫です。

 

\(=\displaystyle\frac{8}{3}\pi a^3\)

 

 

\(y\)軸まわり

 

上半分を二倍すると考える。\(x<0\)の部分は折り返すと重なるので考えなくてよい。

\(0\leq\theta\leq\displaystyle\frac{\pi}{3}\)の部分の曲線が作る体積から、\(\displaystyle\frac{\pi}{3}\leq\theta\leq \displaystyle\frac{\pi}{2}\)までの部分の曲線が作る体積を引くと考える。

※\(y\)軸との交点は、\(x=a\cos\theta(1+\cos\theta)=0\)から出せる。

※\(y\)座標が最大となる点は、\(\displaystyle\frac{dy}{d\theta}=-a(2\cos^2\theta+\cos\theta-1)=0\)から求められる。

 

すると体積は

\(V=2\displaystyle\int_{0}^{\frac{3\sqrt{3}}{4}a} x^2 dy-2\displaystyle\int_{a}^{\frac{3\sqrt{3}}{4}a} x^2 dy\)

※\(y\)について積分しているので、積分範囲は\(\theta\)ではなく\(y\)に変換している。(\(\theta\)を媒介変数の\(y\)の式に代入すれば出てきます。)

 

\(=2\displaystyle\int_{0}^{a} x^2 dy\)

 

\(=2\displaystyle\int_{0}^{\frac{\pi}{2}} a^2(1+\cos^2\theta)^2\cos^2\theta\times a(2\cos^2\theta+\cos\theta-1)d\theta\)

※\(x\)や\(dy\)を代入した。

 

\(=2a^3\displaystyle\int_{0}^{\frac{\pi}{2}} (2\cos^6\theta+5\cos^5\theta+3\cos^4\theta-\cos^3\theta-\cos^2\theta)d\theta\)

 

\(=2a^3\displaystyle\int_{0}^{\frac{\pi}{2}} (2\cos^6\theta+3\cos^4\theta-\cos^2\theta)d\theta+2a^3\displaystyle\int_{0}^{\frac{\pi}{2}} (5\cos^5\theta-\cos^3\theta)d\theta\)

 

ここで https://kikyousan.com/mathbottop/integralbot/integralbot40 の結果を利用する。

対称なので、\(\sin\theta\)でも\(\cos\theta\)でも同じ結果になります。

 

\(=2a^3\biggl(2\cdot \displaystyle\frac{5\cdot 3\cdot 1}{6\cdot 4\cdot 2}+3\cdot\displaystyle\frac{3\cdot 1}{4\cdot 2}-\displaystyle\frac{1}{2}\biggr)\displaystyle\frac{\pi}{2}+2a^3\biggl(5\cdot \displaystyle\frac{4\cdot 2}{5\cdot 3\cdot 1}-\displaystyle\frac{2}{3\cdot 1}\biggr)\)

 

\(=\displaystyle\frac{5}{4}\pi a^3+4a^3\)

 

結果

\(x\)軸まわりが\(\displaystyle\frac{8}{3}\pi a^3\)

\(y\)軸まわりが\(\displaystyle\frac{5}{4}\pi a^3+4a^3\)

 

 

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