倍数判定法

目次

\(2\)の倍数判定

一の位が \(2,4,6,8,0\)(偶数)→\(2\)の倍数

一の位が \(1,3,5,7,9\)(奇数)→\(2\)の倍数ではない

 

\(3\)の倍数判定

各桁の総和が\(3\)の倍数なら\(3\)の倍数。そうでなければ\(3\)の倍数ではない。

証明

4桁の場合を考える。

$1000a+100b+10c+d=3(333a+33b+3c)+a+b+c+d$

より、$a+b+c+d$が3の倍数であれば元の数も3の倍数。一般も場合も同様。

\(34567\)は\(3\)の倍数か?

\(3+4+5+6+7=25\) となり、\(25\)は\(3\)の倍数ではないので\(34567\)は\(3\)の倍数ではない。

 

\(4\)の倍数判定

下二桁の数が\(4\)の倍数なら\(4\)の倍数。そうでなければ\(4\)の倍数ではない。

証明

全ての数は$100a+10b+c$と表せる。

$100a+10b+c=4\times 25a+(10b+c)$

となるので、下二桁が4の倍数であれば元の数の4の倍数。

\(23456\)は\(4\)の倍数か?

下二桁の\(56\)は\(4\)の倍数なので\(23456\)は\(4\)の倍数となる。

 

\(5\)の倍数判定

一の位が\(0,5\) →\(5\)の倍数。

一の位がそれ以外→\(5\)の倍数ではない。

 

\(6\)の倍数判定

\(2\)の倍数かつ\(3\)の倍数であれば\(6\)の倍数。

 

\(7\)の倍数判定

その1

下から3桁ずつ区切り交互に足し引きを行いその結果が\(7\)の倍数なら\(7\)の倍数。

証明

まずは9桁までを考えてみる。3桁ごとに区切っているのですべての数は$1000000A + 1000B + C$ とおける。

\(1000000A+1000B+C=(1001-1)(1001-1)A+(1001-1)B+C\)

\(= 1001 \times 1001A – 2 \times 1001A +1001B + A – B + C\)

\(=1001(999A+B)+A-B+C\)

\(1001=7 \times 13 \times 11\)なので、\(A-B+C \)が7の倍数であれば元の数も7の倍数。計算と証明ともに桁が増えても同様にできる。

\(865583523\)は\(7\)の倍数か?

\(865583523\) → \(865\) / \(583\) / \(523\) → \( | 865-583+523|=805\)

\(805\)は\(7\)の倍数なので\(865583523\)は\(7\)の倍数。

その2

調べたい数の1の位を抜き、そこから1の位の2倍を引く。

これを繰り返し、結果が\(7\)の倍数なら元の数も\(7\)の倍数。

証明

すべての数は$10a + b$と書ける。仮定より、\(a-2b\) が7の倍数なので 

\(a-2b=7k\) とおける。

\(10a+b = 10(2b+7k)+b = 21b+7k = 7(3b+k) \)

よって元の数も7の倍数となる。

\(34567\)は\(7\)の倍数か?

\( 3456- 7\times 2 = 3442\)

\(344 – 2\times 2 =340\)

\(34 – 0\times 2 =34\)

\(34\)は\(7\)の倍数ではないので\(7\)の倍数ではない。

 

\(8\)の倍数判定

下3桁が$8$の倍数ならば$8$の倍数。

証明

全ての数は$1000a+100b+10c+d$と表せる。

$1000a+100b+10c+d=8\times 125+(100b+10c+d)$

と変形できるので、下3桁が8の倍数ならば8の倍数。

\(48168\)は$8$の倍数か?

下3桁の\(168\)が\(8\)の倍数なので\(8\)の倍数。

 

\(9\)の倍数判定

各桁の総和が\(9\)の倍数なら\(9\)の倍数。そうでなければ\(9\)の倍数ではない。

証明

4桁の場合を考える。

$1000a+100b+10c+d=9(111a+11b+c)+a+b+c+d$

より、$a+b+c+d$が9の倍数であれば元の数も9の倍数。一般も場合も同様。

\(123456789\)は\(9\)の倍数か?

\(1+2+3+4+5+6+7+8+9=45= 5 \times 9\) なので\(9\)の倍数。

 

\(10\)の倍数判定

1の位が\(0\)

\(11\)の倍数判定

交互に足し引きしてその結果が\(11\)の倍数であれば\(11\)の倍数。

証明

5桁の場合を考えてみると

$10000a+1000b+100c+10d+e=11(909a+91b+9c+d)+(a-b+c-d+e)$

よって、$a-b+c-d+e$が11の倍数であれば元の数も11の倍数。桁数が増えても同様に計算、証明できる。

\(12435687\)は\(11\)の倍数か?

\(1-2+4-3+5-6+8-7=0\)なので\(11\)の倍数

 

\(12\)の倍数判定

\(3\)の倍数かつ\(4\)の倍数

 

\(13\)の倍数判定

下から3桁ずつ区切り交互に足し引きを行いその結果が\(13\)の倍数なら\(13\)の倍数。

証明

まずは9桁までを考えてみる。3桁ごとに区切っているのですべての数は$1000000A + 1000B + C$ とおける。

\(1000000A+1000B+C=(1001-1)(1001-1)A+(1001-1)B+C\)

\(= 1001 \times 1001A – 2 \times 1001A +1001B + A – B + C\)

\(=1001(999A+B)+A-B+C\)

\(1001=7 \times 13 \times 11\)なので、\(A-B+C \)が13の倍数であれば元の数も13の倍数。計算と証明ともに桁が増えても同様にできる。

\(1604928\)は\(13\)の倍数か?

\(1604928\) → \(1\) / \(604\) / \(928\) → \(|1-604+928|=325\)

\(325\)は\(13\)の倍数なので\(1604928\)は\(13\)の倍数。

 

\(14\)の倍数判定

\(2\)の倍数かつ\(7\)の倍数

 

\(15\)の倍数判定

\(3\)の倍数かつ\(5\)の倍数

 

 

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