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目次
問題
\(z\)方向一様電場 \(E_{0}\) の中に半径\(a\)の導体球を置く。このとき、静電ポテンシャル(電位)を求める。
※導体表面の静電ポテンシャルを\(\phi_{0}\)とする。
解答
球の中心を原点にとる。
\(\boldsymbol{r}\)と\(z\)軸となす角を\(\theta\)とする。
一様電場
一様電場による静電ポテンシャル(\(=\phi_{1}\))は
\(\phi_{1}=-E_{0}z=-E_{0}r\cos\theta\)
導体外の電場
一様電場によって導体球に電荷が誘導され、それが電場をつくる。
ラプラス方程式の解において無限遠で\(0\)となる境界条件で考えると
\(\displaystyle\sum_{l=0}^{\infty} \displaystyle\frac{B_{l}}{r^{l+1}}P_{l}(\cos\theta)\)
任意の点での静電ポテンシャル
結果的に上の二つの和が任意の点での静電ポテンシャルになる。
導体表面(\(r=a\))の静電ポテンシャルが\(\phi_{0}\)である境界条件を課すと
\(\phi_{0}=-E_{0}a\cos\theta+\displaystyle\sum_{l=0}^{\infty} \displaystyle\frac{B_{l}}{a^{l+1}}P_{l}(\cos\theta)\)
これが\(\theta\)によらず成立する。
\(l=0\)の項
\(\phi_{0}=\displaystyle\frac{B_{0}}{a}\) より \(B_{0}=\phi_{0} a\)
\(l=1\)の項
\(0=-E_{0}a+\displaystyle\frac{B_{1}}{a^2}\) より \(B_{1}=E_{0} a^3\)
\(l\geq 2\)の項
\(B_{l}=0\)
まとめ
これらを元の式に代入すると答えは
\(\phi=-E_{0}r\cos\theta+\displaystyle\frac{\phi_{0}a}{r}+\displaystyle\frac{E_{0}a^3}{r^2}\cos\theta\)
答え
\(\phi=-E_{0}r\cos\theta+\displaystyle\frac{\phi_{0}a}{r}+\displaystyle\frac{E_{0}a^3}{r^2}\cos\theta\)